世界にひとつのプレイブック “Jogging”シーン

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動画で英語

Jennifer Lawrence(Tiffany)とBradley Cooper(Pat) 主演のちょっと変わったラブストーリー、世界にひとつのプレイブック-Silver Linings Playbookです。Jennifer Lawrence はこの映画で主演女優賞を受賞しました。

このシーンの面白いところは、登場しているふたりは全く笑っていないのに、とてもコミカルで面白いシーンなところです。

それでいて、最後には破壊的で退廃的な Tiffany自分のことは好きだと言う、少し感動的なシーンもあります。

とても短いシーンですが、何か色々なものが詰まっているような気がしますね。

ここに出てくる英語は curse word と言われる、口汚い言葉がたくさん出てきますが、curse word を避けては英語は語れません。curse word は完全に英語の重要な部分を占めていますので、勉強しておく必要があります。

それではいってみましょう。

世界にひとつのプレイブック “Jogging”シーン

このシーンだけ見るとよくわからない状況ですので、このシーンに至るまでのストーリーを少し説明します。

主人公の男性 Pat は奥さんが浮気して、その現場に出会してしまったのですが、それが元で精神的におかしくなり問題を起こして、Baltimore にある精神病院に暫く入っていました。

女性の Tiffany は夫と死別し、それがショックでセックス依存症になり、会社の同僚男女問わず全員とセックスをして会社をクビになりました。

ふたりはあるとき食事会で偶然出会い、TiffanyPat好意を寄せ、私たちはお互いに好意があるんだからセックスしてもいいのよ、と直接的に Pat を誘いますが、Pat は妻の事を忘れる事が出来ずに復縁を願っているので Tiffany疎ましく思っています。

ここであげるジョギングのシーンは出会いの翌日で、近所に住むふたりが2回目に出会うシーンです。

Silver Linings Playbook – Jogging Scene

スクリプト

Tiffany: Hey!
Pat: What the hell?
Tiffany: What happened to your face?
Pat: Weight lifting accident.
Tiffany: That sounds like bullshit. Why’d you run by my house? Did our little conversation get you upset last night?
Pat: Hey, this is my route, okay? Just back off.
Tiffany: This is my neighborhood. You just ran by my house.
Pat: I like to run by myself, okay?
Tiffany: Me too.
Pat: Hey, I like to run alone! Will you stop?
Tiffany: What?
Pat: Okay? I’m running here!
Tiffany: Me too!
Pat: Well then, why don’t you run somewhere else? There’s a fucking ton of roads to run in(on)! What are you trying to do?
Tiffany: I like this road. This is my neighborhood.
Pat: Oh, come on, please!
Tiffany: Calm down, crazy. Why are you…
Pat: Damn it.
Tiffany: Hey!
Pat: What the fuck?! I’m married!
Tiffany: So am I!
Pat: What the fuck are you doing? Your husband’s dead!
Tiffany: Where is your wife?
Pat: You’re crazy!
Tiffany: I’m not the one that just got out of that hospital in Baltimore.
Pat: I’m not the big slut! I’m sorry. I’m sorry. I’m sorry.
Tiffany: I was a big slut, but I’m not anymore. There’s always gonna be a part of me that’s sloppy and dirty, but I like that, with all the other parts of myself. Can you say the same about yourself, fucker?! Can you forgive? Are you any good at that?

ちょっと英語解説
  • What the hell? = なんだよ!! what?the hell をつけて意味を強めている。What the hell (are you doing)!!
  • Weight lifting = ウエイトリフティング。
  • bullshit = でたらめ。雄牛の糞という意味だが「嘘」とか「出まかせ」という意味で頻繁に使われる。
  • Why’d = why did. 他にもwhy had, why wouldも同じ表記。why’dと書くことは一般的ではなく、人の話し方をそのまま表記した形が why’d
  • by my house = 私の家の近く。この場合の by は「近く」という意味。名曲stand by me私の近くに立つということから 寄り添うサポートする、 の意味になる。
  • upset = 怒る。upset には困る、不愉快である、怒るの意味があり、状況による。
  • back off = 邪魔するな。後ろに下がれ!というニュアンス。
  • by myself = ひとりで。on my own, aloneも同じ。
  • alone = ひとりで。
  • There’s a fucking ton of roads = すげぇたくさん道がある。fucking が強調するための形容詞として使われている。英語学習者が使うとダサくて笑われるので使わないように。
  • to run in! = 文法的に run in は間違いで、正しくは run on。Pat 役の Bradley Cooper が言い間違えたものだが、非常に良い演技だったので監督がOKとした模様。日本語と同じで、このくらいの文法の間違えは日常的によくある。
  • Damn it = ちきしょう。特に意味はないが、怒りを表す言葉。damn は日常会話のあちこちで聞かれる頻出の単語。
  • So am I = me too = I’m married too. tooas wellと意味は同じだが、この形は So do I, So have I 等、受ける言葉によって変化する。
  • that hospital = あの病院。直前まで入っていた精神病院のこと。
  • big = 凄い。この big は大きいではなく、単に強調している。ex, I’m not a big fan of baseball.
  • slut = アバズレ。性的に節操のない、誰とでもセックスする女性という意味。
  • sloppy = 締りのない、だらしない。もんじゃ焼きのような半分液体の食べ物を否定的な意味合いでslopと呼ぶ。sloppyはそこから派生した単語。
  • dirty = いやらしい、ふしだらな。この場合は(土で)汚れたという意味ではなく性的な意味。昔ながらの社会通念的に性は汚れたものというイメージから。ただ現代社会では、それが好きな人にとってはポジティブにもなり得る。a dirty magazine = ポルノ雑誌。You have a dirty mind. I like it.
  • fucker = 不愉快な人、馬鹿な人。同じような表現で motherfucker というアメリカ人が大好きな表現があるが、それを縮めたものが fucker かと僕は思っている。ただmother がない分だけ少し弱い印象。ちなみに motherfucker は元々は自分の母親とセックスする奴という意味で、あの野郎、とか、この野郎、という意味で使う、かなり強い言葉。
  • forgive = 許す。
  • Are you any good at that? = 少しでもそれが出来る?この any は少し特殊な anyAre you any good at golf? で、ゴルフは少しでも出来る?という意味になり、続く答えとしてはどのくらいゴルフが出来るのか、という話に繋がる。any 無しで Are you good at golf? と聞けば、ゴルフが得意か?という質問なので yes/no の答えに繋がる。

解説

curse word について

このシーンではお互いにイライラしているので、汚い言葉がたくさん出てきます。でも、これは避けては通れないので理解しておいた方がいいです。TVでは規制されていますが、アメリカの映画や音楽では星の数ほど出てきます。

言葉にインパクトを与えるには curse word はとても良いです。相手の意識をこちらに向け、自分の主張に説得力を与えるのに curse word は頻繁に使われます。これは日本語にはあまりありませんね。

実はアメリカ人は curse word が結構好きで、自分の好きな curse word を聞いたり、言ったりするのは普通にあります。

ただ、僕はこういうスラングを英語学習者が自分で使うことには否定的です。それは悪い言葉だからではなく、単純にカッコ悪いからです。

例えば、文法も発音もたどたどしい日本語なのに、辞書には乗っていないようなスラングをやたらと使う外国人の日本語をあなたはどう思いますか?

よくそんな言葉を知っているな、と最初は関心するでしょうけど、段々と普通に話せば良いのに、と思うと思います。やはり自然でいい感じに言葉がハマらないんですよね。

スラング、特に汚い言葉はドンピシャのタイミングで、かつネイティブと全く同じ綺麗な発音で初めて効果が出るわけで、少しでも外すと、ただ無駄に頑張っているだけで空回りしている残念な印象しか残りません。

ジョークとして人を笑わすために使うのは良いと思いますが、それ以外で curse word を使うのはやめておきましょう。

最後に

最後の Tiffany のセリフはかっこいいですね。

会社中の男女問わず全員とセックスするというのは、どう見積もっても普通ではないですが、彼女はそれも含めて自分のことは好きだと言っています。どんな人でも自分のダメなところというのは自分が一番わかっているわけで、それをどう扱うかで人生大分変りそうです。

このシーンでのセリフはそれほど複雑で難しいことは言ってませんが、聞き取るのは簡単ではありません。我々がわかるようにクリアには話してくれませんから、こちらが頑張って言い回しと発音に慣れるしかありません。

何度も聞いて慣れてくれば、少しずつ聞こえるようになります。例えクリアに聞こえなくても、言い回しを知っていれば推測出来るようになります。出来れば自分でも真似して発音してみてください。

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