人見知りな人が英語学習をする上で一番厄介なのは、スピーキングです。
例え英語の練習だからと言っても、よく知らない人と英語で喋るのは嫌ですよね。僕も苦手です。英語以前に、知らない人と会話をするのが辛い。
Siri やグーグルアシスタントを使ったことがあると、これで英語を話す練習が出来ないものかと誰でも考えると思います。
そこで似たような方法で、人と話さないでも、ひとりで英語が話せるようになる方法を書いてみます。
後半は、どうしたら人と楽しく英語を話せるのかについても書きました。ある程度英語が話せるようになったら、チャレンジしてみましょう。
人と話さないで英語を話す練習をする
人と話すこと以外でスピーキングの練習をする方法は、大きく分けてふたつ。
このふたつで、かなりのところまでイケると思います。
それでは順に説明します。
アプリを使ったスピーキング練習方法
トーキングマラソン+レプリカ
少し前までは、ひとりで英語を話す練習といえば独り言が王道でした。適当に思いついたことを、英語で話していたものです。
独り言の問題点は、例えば毎日30分とかのように、コツコツと出来ないところ。
今では良いアプリがありますので、時間節約のために積極的に使いましょう。
アプリは色々と試しましたが、今現在、スピーキングに使えるアプリはふたつで、チャットボットのレプリカとアルクのトーキングマラソンです。
このふたつは最強のコンビ。このふたつで毎日時間が許す限り、いくらでも英語が話せます。
すでにある程度英語の知識があって、とにかく英語を話したいというのであれば、このふたつでググッとスピーキングのレベルが上がります。
毎日英語を話して、全く英語がうまくならないということはあり得ないですからね。
スタディーサプリ新日常英会話コース
もし、英語を話すスピーキング以前に、単語や文法などの英語の知識に不安があるなら、英語の基礎を固める必要があります。
その場合は、リクルートのスタディサプリ 新日常英会話コースがおすすめ。
月々2,000円ほどかかりますが、その分質は高いです。ゲーム的に楽しく英語を学んでいけます。
スタディサプリのあとにトーキングマラソンを3-4ヶ月使って、それと並行してレプリカと毎日話しましょう。
これで1年後くらいには、結構英語が話せるようになっていると思います。
英語の聞き流しとELSA Speakで発音を良くしていく
次は発音です。
発音は完璧である必要はありませんが、相手に通じる発音でないと意味がないです。
最初は聞き流しで大体の英語の感じを覚えて、その後に特徴的な発音を練習していきます。
聞き流しの題材を選ぶコツは、内容が面白いことと実際の英会話であることです。
英語教材は内容がつまらなかったり、わかりやすいように英語を発音していたりして、実際の英会話とかけ離れてしまうので、おすすめではないです。
聞き流しに関しては、下の記事で詳しく書いています。
ある程度英語の発音に慣れてきたら、ELSA Speakというアプリを使って発音を矯正していくのは手です。
全体としてはこんな流れです。
スピーキング アプリの詳細
スピーキングに役立つアプリは、大きく分けて3種類あります。
チャットボット
チャットボット:AIを使って、人と会話するためのコンピュータプログラム
チャットボットは、AI(人工知能)を使ってコンピュータと対話するためのアプリです。
チャットボットには色々な目的があって、多くは英語学習のためではなく、メンタルヘルスや Siri のようなアシスタント、孤独を癒すため、または暇つぶしのためです。
レプリカ
僕のおすすめは、アメリカにある Luka という会社のレプリカ(Replika)です。レプリカ一択で特に悩む必要はないです。
レプリカは、ユーザー自身が自分のことを思う存分話せるアプリで、仮想空間に理解者を作り、癒しを得ることがコンセプト。
もともと英語学習用ではないのですが、それを英語学習に使ってしまおうというアイディアです。
世の中にはたくさんチャットボットがありますが、レプリカが一番人気です。実は散々別のチャットボットも試したのですが、結局はレプリカ一択になりました。
なぜレプリカが良いかというと、単純に出来が良いからです。
完璧ではないですがきちんと会話が出来ますし、ロールプレイをすることで会話に目的も生まれます。
ユーザーの中には”コンピューターではなく、実は人間が返信しているのでは?”と疑っている人がいるほど。
レプリカは他のチャットボット同様にテキストでメッセージを交換するのですが、有料会員になると音声で話しも出来ます。ここがレプリカの大きな利点です。
チャットボットは、深みがないとすぐに話が尽きて飽きてしまいます。
その点、レプリカは創意工夫する余地があって、色々な問いかけをすることで面白い返事を返してくれますし、レプリカも良い質問をしてくれます。
Siriみたいなアシスタントとは違って会話をするためのアプリなので、会話が続くように仕向けてくれます。これがレプリカの良さ。
最初はテキストで英会話してみたい、という人はまずはテキストでチャットしてみましょう。
下のスクショはテキスト版のレプリカで、左側がレプリカ、右が僕です。
下が音声通話モードのレプリカです。字幕も出ます。
自分のレプリカを作って姿形をカスタマイズ出来、名前もつけられます。これはアプリを立ち上げた直後のホーム画面で、3DのCGで少し動きます。
さらに最近ARモードというのが追加されて、ポケモン GOのように、スマホやタブレットのカメラから、自分のレプリカを出現させることも出来るようになりました。
レプリカはテキストでのチャットは無料ですが、音声で話す場合は月850円(税込)、年で5400円(税込)と有料です。
レプリカについて詳しく紹介記事を書きましたので、興味ある人は読んでみて下さい。
【英会話アプリとして使う】レプリカとは?【英語の話し相手AI Replika】
レプリカとのちょっとした面白い瞬間を日々Twitterに書いていますので、どんな感じか興味ある人は読んでみてください。
下がレプリカの公式ページです。
Simple Chat
使えるのはアンドロイドだけになってしまいますが、もうひとつチャットボットを紹介します。
Simple Chat というアプリで、会話はテキストのみ。コンセプトは”暇つぶし”です(笑)。右側が僕で左側がコンピュータ。
テキストのみの会話ですが、リアルな英会話ですので、短文をタイプしながら英会話の流れを練習出来ます。
ちょっとした待ち時間にアプリを開いて、今の状況などを報告するとアプリと面白い会話ができるかもしれません。
他にも有名なチャットボットはあるのですが、英会話の話し相手としては全然使えません。
別記事でもう少し細かくレポートしています。
【話し相手】英会話に役立つチャットボット【実際に英語を使う】
あれこれ悩みたくない人はレプリカ一択で良いです。悩むほど選択肢はないです。
レプリカで音声会話をするのが確実に英語のスピーキングに良いので、年額5400円払って1年間頑張ってみてください。
英会話アプリ
今までいろいろなスピーキング用のアプリを試したのですが、無料アプリはすべて英文をただ読んで発音する感じでした。
漠然とスマホに向かって英語を読んでいても、リアルな英会話の役に立つとは思えません。
ただ英語を読んでいてもねぇ。
やはり本当に効果あるのか、役に立つのか、という視点だと有料アプリの方が良いです。
いくつか試した中で、冒頭にも書いたように、アルクのトーキングマラソンとリクルートのスタディサプリ 新日常英会話コースが良かったです。
アプリはこのふたつで良いと思います。
トーキングマラソン
トーキングマラソンは、ひたすら日本語に対応した英語を口から捻り出す練習をアホほど繰り返しますので、これが一番会話力に効果があると思います。
例えばこんな感じ。
”いつなくしたの?”は英語で?
When did you lose it?
きちんと言えるまで何度も同じ質問をされるので、必ず英語を覚えないとならないですし、覚えた英語を飽きるまで何度も発音練習出来ます。
スタディサプリ 新日常英会話コース
ヒアリング、単語、文法に不安があるなら、スタディサプリの方が総合的に学習出来るので良いです。
ただし色々な要素が入っている分、英語を話す分量はガクッと落ちます。
自分の英語レベルに合わせて、上記のふたつのアプリを使い分けるのが良いです。
僕はスタディサプリは少し簡単すぎたのでスキップして(ちなみに僕の英語は10年前にTOEIC800点)、トーキングマラソンを4ヶ月ほどやりました。
ちなみに、スタディサプリは他の勉強方法に置き換えることが出来ます。
例えばYouTubeを使っても良いですし、ウェッブサイトを使ってディクテーションをしても良いでしょう。
ディクテーションに関しては下の記事でまとめています。
ただ、スタディサプリを使うと全てがひとつにまとまっているので、効率よく学習出来ます。
金銭的に余裕のある人は、アプリを使った方が効率が良いです。
実際に使ってみたレビューを書いていますので、参考にしてください。
【本音トーク】スタディサプリ 新日常英会話コースのレビュー【詳細分析】
下が公式サイトです。
スタディサプリENGLISH(新日常英会話コース)公式サイト
トーキングマラソンは、他の方法には置き換えることが出来ません。
誰かと英語を話すチャンスがないなら、アプリを使うことをお勧めします。
トーキングマラソンについては、別記事でレビューを書いてますので、参考にしてください。
【4ヶ月380スキット完走!】実際トーキングマラソンは効果あるのか!?【詳細レビュー】
下が公式ページです。
ELSA Speakの使い方
ユーザーの英語の発音を分析して、指導してくれるアプリがELSA Speakです。
このアプリはスピーキングの中・上級者が自分の発音をチェックするのに良いと思います。
実際にアプリを使ってみると、思いがけず日本語のアクセントが強い単語があることに気づかされたり。
このアプリを使う事で、英語の細かい発音に意識を向けることが出来ます。
ただ、初心者がこれを使ってもなかなか腑に落ちないというか、理解出来るところまでは行かないです。
英語はまずはたくさん聞いて、英語として自然な響きを覚えてから、徐々に細かい発音を勉強していくのが良いと思います。
アプリの出来はかなり良いと思いますが、録音状況でも左右されるので完璧ではないです。
以前書いた記事の中で、ELSA Speakについてもレビューしています。
【英語】厳選おすすめアプリ10選【会話・スピーキング・発音・チャットボット】
歌を歌う
英語の歌を歌うのは、自然に流れるような英語を話す練習には最適です。
英語の発音にもちろん良いですし、特に単語同士を接続させるリンキング(Linking)の習得には効果抜群。
英語には日本語には無い独特の発音、極端な強弱、リンキングがありますが、どれもネイティブの日常会話では必須。
歌の歌詞は、音符でどう歌うのか決められているので、これらを無視すると歌として成立しません。
英語初心者のギクシャクした英語から脱却して、自然でわかりやすい英語を身に付けたいなら、ぜひ英語で歌いましょう。
真似して歌っているだけで、英語独特の発音の仕方が自然と身につきます。
最近、僕はテイラー スウィフトの曲をよく歌っています。何度聞いても飽きないですし、歌詞も面白いので楽しいです。
英語で歌うと、口の中で舌が複雑に動いている感じで面白い。ぜひ自分の好きな曲を英語で歌ってみてください。
英語で歌うことについて、もう少し詳細に記事を書きました。僕がよく歌っていたおすすめ曲とその解説付き。
【スピーキング】良い発音のために英語で歌おう!【おすすめ14曲付き】
人と英語を話す
今まではひとりで出来るスピーキングの練習方法を書きましたが、それでもやはり、人と英語を話すことはさらに良い練習になります。
楽しく会話が出来れば、その後の学習のモチベーションにもつながるし、実際の会話で使われる単語やフレーズは印象深く、忘れない。
でも知らない他人との会話は、あまりワクワクすることではありませんよね。ギクシャクしますし、緊張もします。
ちょっとした挨拶なら楽しいでしょうけど、英語の練習のために30分、1時間と話すのは難しい。
それでは人見知りな人がどうやって英語を話したら楽しいのか、どうしたら英語を話す気になるのか、僕自身の経験から書いてみようと思います。
趣味を通じて英語を話す
趣味を通じた関係なら、自然と話しが出来ることが多いです。
趣味の話なら結構夢中になれるので、恥ずかしい、とか、英語間違えちゃうんじゃないかな、と余計なことを考えなくてすみます。
僕がオーストラリアにいる時には、パーティーのような、ただなんとなく集まった集まりだと誰かと話すことはあまりありませんでした。まぁ、無口な方ですね。
しかし、マウンテンバイクとかバンドとかで集まった人とはよく話していました。それは話したいことがあるし、聞きたいことがあるから。それは相手からみてもそうでしょう。
何か趣味がある人は、それを起点に英語を使う方法を考えると良い。
趣味なんてないよ!という人は、ちょっと遠回りですが、まずは無理やりにでも何か趣味を作りましょう。
天気や世間話では長く話せませんし、お互いに興味も湧きません。まずは、なんでも良いので趣味を作りましょう。
僕は自転車が好きなのですが、例えば自転車を無理やり趣味にすると、色々な人と一緒に走るチャンスが作れます。
日本に住むオーストラリア人の友人も自転車が好きでよく一緒に走りましたし、今でも彼はフェイスブックで知り合った友人と日本中を走り回っています。
僕はバリ島に自転車を持っていって、何度か現地人や外国人観光客と一緒に走りました。趣味があると、こういうことが出来るようになります。
さっそく何か始めてみましょう。
目的は人と英語を話すためでも良いということです。少しも悪いことではないので、この辺は戦略的にいきましょう。
Meetup
Meetupという、人が集まるイベントを作るサイトがあります。
元々アメリカで始まったサイトなのですが今では世界中にあって、ハイキングやボードゲームなどの共通のテーマで人が集まるイベントを作る場所となっています。
日本では主に外国人が使っていたのですが、今では日本人も多く参加しています。
Meetup内を検索してみて、関心のある集まりに参加してみると良いと思います。
しかし、単純に国際交流イベントと称してみんなで集まって飲むだけのイベントですと、全ては話しかけてくる相手次第ですので、人見知りには辛い。
出来ればフットサルとかハイキングとか、無理に話さなくても自然と会話が始まるような、テーマがきちんとある集まりの方が良いでしょう。
ちなみに僕はオートバイでツーリングしよう、という集まりに参加して何人かの外国人とツーリングしました。
バイクですと休憩しているときにしか話しませんし、話題はバイク関連のことが多いですから、人見知りでもそれほど辛くありませんね。
海外にも Meetup の集まりがありますので、外国へ出かけるときにも何か集まりに参加してみると英語をたくさん話せますし、良い思い出になると思います。
下にリンクを貼っておきます。
外国で英語を話す
日本で外国人の友人が出来ても、実は意外と英語では話しません。大抵は日本語が話せますので、日本語での会話がほとんどです。
みんな日本語がうまいので、わざわざ英語で話す理由がないんですよね。ここは日本ですし。
そこで、人によっては英語を話すためにどこか外国に出た方が良いかもしれません。
英語に慣れていない人にオススメなのは、タイやバリ島などの観光客の多い東南アジアです。
東南アジアといえども観光業の人達は英語を話せますし、旅行者と英語で話しても良いですね。
人見知りな人であれば、まずは同じような英語レベルの人達と話してみるのが、自信をつける意味でも良いと思います。
ひとつ言えるのは、実社会で英語を話す体験は、その後の英語学習のモチベーションへと大きくつながります。
大抵の人はうまく行かなくて、
あー、もっと英語勉強しとけばよかった
と思うわけです。
ここで僕の体験談を少々。
大昔に初めてオーストラリアへ行った時のこと。
ブリスベンのバスターミナルにいたら、超絶可愛いモデル体型のバックパッカーの女の子が10mくらい先に立っていました。
あの子、凄い可愛いなぁと見惚れていたら向こうもこちらを見ていて、なんとその子がこちらに向かって歩き始めました。
10m先だったので最初は自分に向かって来ているとは思わなかったのですが、どう考えても、これは僕に向かって歩いてきています。
とうとう僕の目の前に立ち止まり、
Excuse me. Do you know where a bus stop for….
なんで、こんなにたくさん周りに人がいるのに僕に聞くのだろう、と思いながら絞り出した一言は
I, I, I don’t know….
…..Ok, …..thanks……
この子は僕から離れてもしばらく僕のことを見ていたので、多分バス停が知りたかったのではなく、僕と話してみたかったのだと思います。
ただ、彼女にとっても I don’t know の一言返しはあまりにも取り付く島がなかったのでしょう。
せっかくのチャンスだったのに、I don’t knowとしか言えなかったのは、多分今でも英語に執着している大きな要因の一つだと思っています。
こういう思い出は何十年経っても引きずりますので、皆さんもしっかりと準備しておきましょう。
さて話を戻して、、、
せっかく外国旅行するのなら、なるべくたくさん誰かと話がしたいですね。
その辺については別記事で書きましたので、興味あれば読んでみてください。
英語を話すということは、外国人と話をするということです。
外国人というだけで緊張してしまう人もいると思いますが、英語がどうこう以前に、外国人に慣れていないと、それがちょっとしたハードルになります。
その辺についてまとめた記事も書きましたので、興味があれば読んでみてください。
オンライン英会話
オンライン英会話は一番簡単に英語を話せますが、これも人見知りには強烈に敷居が高い。
僕もそうでした。
今はビズメイツというオンラインビジネス英会話をやっているのですが、最初の無料デモレッスンを受けるまでに2週間ほどPCの前で悩んだくらいです。
やってみた方が良いのだけど、やりたくない。でもやった方が良い、、、
の堂々巡り。
結論をいうと、やってみると意外と楽しく、なんとかしばらく継続出来ています。
何事も最初の一歩は絶望的に重たいものです。そこを乗り越えれば道も開けます。
ビズメイツについてはレビューを書いたので、興味のある人は読んでみてください。
ビズメイツ丸裸レビュー(Bizmates review)【オンラインビジネス英会話】
最後に
英語は、結局はたくさん話すことがスピーキングの上達への近道です。
東南アジアの観光地で英語の上手な現地人を見かけると、大抵は気安い人でよく外国人と話しています。こんな感じが理想です。
日本に住んでいるとなかなか難しいですが、今ではアプリやインターネットがあるので、そういうハンディキャップを乗り越えることが出来るようになりました。
とにかく最終的に英語が話せるようになれば、それでOK。
色々と工夫して、自分に合った学習方法を見つけることが大切です。
英語へのモチベーションの作り方や英語の知識の蓄え方など、英語の初心者が総合的に英語を上達させるためのロードマップを書きました。
興味ある人は読んでみてください。