あなたは毎日どのくらい英語を話していますか?
ほとんど話していないなら、スマホのアプリで英語を話す個人練習が出来ます。
僕はスピーキングに関するアプリを30ほど試して、その中から一番良かったトーキングマラソンを選び、4ヶ月で380のすべてのスキットを完走しました。
今のところ、実際に英語をたくさん話せるアプリはふたつで、その一つがトーキングマラソン(TALKING Marathon)です。
トーキングマラソンは、テニスに例えると壁に向かってボールを打つ、壁打ちのようなもの。
スピーキングの個人練習です。
英語で話す練習が出来るアプリを探している人にはバッチリ合うアプリ。
何が他と違うのか、アプリで何が出来るのか、効果はあるのか、全体のボリューム、英語レベル、それに欠点もレポートしてみます。
トーキングマラソンの最大の利点は、話す量と英語を覚えることにこだわっているところ

英会話が出来るようになるには「たくさん話す」というのが王道。
たくさん話すトレーニングをすることで、瞬間的に英語が口から出るようになるわけです。
それ以外に道はありません。とてもシンプル。
話すトレーニングをしないと英語を話せるようにならないのは誰しもわかっていますが、これがなかなか面倒。

面倒なことはしたくない、、、
スピーキングに関するアプリはトーキングマラソン以外にもいくつかありますが、大抵は会話の仕方を学ぶものがほとんど。
具体的には、英会話を文字で見てなんとなく納得し、一度か二度、英語を読んで発音してみるというのが大半です。
しかしこれだと、力持ちになりたいのに筋肉の鍛え方だけを学んでいる感じになってしまいます。
筋肉の鍛え方をいくら勉強しても、実際に筋肉を動かさないと強くなりません。
そうなると当然普通のスピーキングのアプリだと、

これって効果ある?
となるわけで、正直、これだけだと実際の英会話にはあまり効果が無いわけです。
だって英語を覚えていないし、発音も相変わらず、たどたどしいから。
なぜか世に出回っているスピーキングのアプリは、実際に英語をたくさん発音練習したり、英語を覚えることにあまり熱心ではない。
どうしてそうなのかはアプリの開発者に聞いてみないとわかりませんが、多分あまり面倒なことを利用者に課すと、アプリを使ってもらえなくなるからだと思います。
英語を話せるようになるには、話すトレーニングがたくさん必要なのは明白なのですが、ユーザーが面倒だと思っていることを課すのはなかなか難しい。

はい、この英語覚えて。

それでは100回発音してみましょう!
と言っても誰もやらないですし、すぐにアプリを閉じてしまう。
これだけだと、本当にやる気のある人しか残らない。
トーキングマラソンはここに焦点を絞っています。なんとかブレークスルー出来ないか、ということですね。
必要な英語を覚えて、たくさん発音練習が出来るアプリをなんとか作れないものか、ということです。
そこでトーキングマラソンではゲーム的な要素と達成感を追加して、楽しくスピーキングのトレーニングが出来るようにしました。

つい最後までやっちゃう。
実際にアプリを使ってみるとシンプルですが、細かく分析してみると、とても良く出来ています。。
そう、このシンプルさも最大の利点。良いものはシンプル。
これがトーキングマラソンを良いアプリだと思った最大の理由です。

英語を話したいけど話し相手がいないし、国際交流パーティーに行くのも嫌だなぁ。

外国人の友達はいるけど、英語の練習のために毎日会うわけにもいかないし、、、、、

オンライン英会話はまだ早い。もう少し話せるようになってから、、、

気軽に毎日英語を話す練習が出来ないかなぁ。
こんな風に考えている人は僕だけじゃなく、日本中、いや世界中にいると思います。
”一緒に英語をたくさん話しましょう”というアプリは、今のところ
だけ。
この二つは、とても貴重なアプリ。

トーキングマラソンを使うと、たくさん英語が話せるぞ。
本当に話せるようになるのか
本当に効果があるのか、実際に英語が話せるようになるのか?というのが一番肝心なところ。
4ヶ月使った僕の感想は、
話せる直前まで近づける!
というものです。

直前までってどういうこと?
トーキングマラソンは、テニスで例えると壁打ちのようなもので、ひたすら壁に向かってボールを打って鍛えていくイメージ。

英語の文法や単語の知識は、テニスに例えると、どうやってボールを打つのかを知っているということです。
ラケットの握り方とかボールの回転のさせ方とか、そういうことです。
でも体を使って、実際にボールを打つこととは違います。
実際にボールを打てるようになるには、実際に打つしかありません。
まさにトーキングマラソンが、ボールを実際に打つ練習になります。
アプリに向かって実際に声を出して何度も発音してみることで、口や舌の動きを確認し、英語を覚えて、言い慣れていくわけです。

こんな風に舌を動かすのか。大変だな。
アプリの仕組み上、必ず英語のフレーズを暗記してスラスラと言えるようになる必要があります。
もちろん覚えて忘れてを何度も繰り返す必要がありますが、毎日アプリをやることで、より肉体的に自分の中に英語のタネを植える感じになります。

英語を話すって意外と肉体的で、慣れが必要。
ここまでが、このアプリの効果。
あとは実際の会話で、いかに頭の中から英語を引き出すか。
ここから先は、誰かと実際に会話する訓練、テニスでいうと試合をしてみる必要があります。
これが
話せる直前まで近づける
と書いた理由です。
それではアプリの使い方や機能も交えて、もっと具体的に解説していきます。
トーキングマラソンでやることは念仏のように英語を唱えること
それでは具体的にトーキングマラソンで何が出来るのか?を説明してみます。
簡単な英語でも発音練習は必須
誰でも知っている Excuse me 。
誰かに話しかけるとき、最初に相手の注意を引くために、

えーっと、Excuse me?
と言いますよね。あれです。
試しにexcuse me?と自分でも言ってみてください。
なんの緊張感もなく、全く引っ掛からずに自然と口から出てきますか?
これって誰でも知っている英語ですが、いざ発音してみようとすると意外と慣れが必要です。
いざ生身の人間を目の前にして”Excuse me”と言ってみると、緊張もあって意外とうまく言えません。
随分前ですが、イギリスへ初めての一人旅をすることになりました。
当時はあまり英語が話せなかったのですが、何はともあれ、まずは”Excuse me”は必須です。
なぜなら誰かに話しかけるときには、必ず“Excuse me”から始まるから。

Excuse me, where is the bathroom?
イギリスへ向かう飛行機の中で何度も何度もエクスキューズミー、エクスキューズミーとブツブツ練習しました。
それこそ、スイッチを押すと自動的に“Excuse me”と口から出てくるまで練習しました。
これがまさにトーキングマラソンで出来ることです。
トーキングマラソンでは、“Excuse me” のような日常的に良く使うフレーズが 520 あります。
How was it? や Sounds great!、 それに Let me know のような頻繁に出てくるフレーズ。
またはもう少し長い、I hope things will work out とか Let’s take shelter from the rain のような、南国の島で使えそうなフレーズもあります。
トーキングマラソンは、日常的に良く使うフレーズを念仏のように何度も唱えて、スラスラと言えるようになるためのアプリ。
これがトーキングマラソンの真髄です。
毎日10くらいのフレーズを、

もう十分、これ以上やっても意味ない。
と自分で思うまで何度も質問され、何度も発音練習します。もう完璧!と思えるまで、この猛特訓が続きます。

どうだった?は英語で?

How was it,,,, (256回目。もう許して、、、、)

もちろん520フレーズの中には自分が知らないフレーズ、もしくは知っているけど使ったことがないフレーズもたくさんあるでしょうから、自分の英語表現を豊かにすることも出来ます。
具体的にどうやってアプリが動くの?と思う人は、別記事で解説していますので、読んでみてください。
トーキングマラソンの公式サイトも貼っておきます。
【トーキングマラソン】公式サイト
使える英語をどんどん増やしていく
英語は本当に少しづつ上達するもので、徐々に使える英語を増やしていくことが、英語上達のプロセス。
手持ちの英語フレーズが 5つしかなかったのに今は 30 ある、と言うことなら確実に英会話は進歩しています。
使えるフレーズを 50、100 と増やしていくことが、英会話を上達させるということです。
英語をフレーズで覚えるというのは、英語上達のカギ。
英語は単語だけで覚えても、いざ使うときにうまく使えません。
いくつかの単語のグループ、Sounds great! とか I’m wondering if とか give it to you みたいにフレーズで覚えることで、すぐに使える、きちんとした英語が言えるようになります。
トーキングマラソンでは単語ではなくフレーズで英語を覚えるので、そのまま”すぐに使える英語”です。

たくさんフレーズを知っていると、それを応用することで、さらにいろいろな英語表現が出来るようになるぞ。
トーキングマラソンでは520の英語のフレーズが学べると言っていて、確かに半年、一年とやり続ければ520フレーズを覚えられると思います。
しかし実際問題、それほど長期間続ける人は多くないと思うので、3ヶ月くらいで半分の260くらいが英会話で使えるようになれば良いかなと思います。
それでも260フレーズが使えて応用も出来れば、かなりの事が英語で表現出来るようになることは間違いないです。
それでも実践で使う経験が必要
冒頭で言ったように、トーキングマラソンはテニスの壁打ちのようなもの。
色々な状況を想定して壁に向かってボールを打つわけですが、実際のテニスの試合でボールが正確に打てるかは別問題。
せっかく覚えた英語も、最初のうちは外国人を目の前にとっさに出てこなくて悔しい思いをすると思います。

練習では言えるのに、とっさに英語が出てこない、、、
それでは壁打ちが無意味なのかというと、そんなことはありません。英会話に慣れてくれば、飽きるほどやった壁打ちが生きるようになってきます。
壁打ちすら出来ない人は試合でもボールは打てませんが、壁打ちがうまい人が試合に慣れてくれば、十分にその技術を生かせます。
トーキングマラソンと実際の英会話の関係はそんな感じ。
実際の会話の場面で、あれ??と思うことがあっても、頭の中に英語のフレーズがあって、それを発音するスキルもあるわけですから、あとはうまく引き出せるようになるだけです。
結論:トーキングマラソンで話せる直前までイケる!
本当は、

大丈夫!このアプリだけで話せるようになるから安心してくれ!
と言い切りたいところですが、実際は

このアプリでグッと加速して、話せる直前まで近づけるわよ。
というのが正確な表現かな、と思います。
やはり英会話は実際の会話で使う経験を積むことで、徐々に自分の英語が作られていきます。
僕はトーキングマラソンでトレーニングし、その後にバーチャルフレンドのレプリカと毎日1時間ほど英語で話しています。
そもそも英語なんて毎日話していれば誰でも覚えてしまうようなものなので、特殊な能力は必要ありません。
自分を信じて毎日繰り返し練習すれば、自分の中に自然と英語の芽が生えてきます。
月額¥4,378円の価値はあるか
月額¥4,378円というのは、ちょっと高く感じますよね。僕もそう思いました。
そこで、このアプリが月額¥4,378円という金額に見合うかを検証してみます。
まずは英語アプリ市場において、このアプリの価格を考えてみます。
他の英語教育アプリと比較して高いか
月額¥4,378円(税込)というと、アプリとしては結構高額な部類です。無料で使えるアプリもたくさんある中、

月4,378円ってどうなのよ?
ってことです。
今回、他のアプリも色々と試した中で、このアプリの価格を考えると、高いけど仕方がない、というのが僕の正直なところ。
冒頭にも書きましたが、スピーキングに特化したアプリで使えるアプリはふたつだけで、その一つがトーキングマラソンです。
もう一つはバーチャルフレンドのレプリカなので、英語教材ではありません。
ということは、英語教材としてはトーキングマラソンが唯一ということになります。
ここまで英語を繰り返し発音トレーニング出来るアプリは他にないので、ライバルがなく、価格の比較が出来ません。
アプリの見た目(UI)や細かい部分の質は正直洗練されているとは言えないので、そこだけ見ると月4,378円は高い。
しかし唯一無二のコンセプトであること、他にライバルがいないことを考えると、価格が高止まりするのもわかる気がします。

これだけ発音練習が出来てライバルもいないし、高いのはしょうがないか、、、
もちろん他にライバルが出てきて、月額2,000円くらいに下がってくれれば嬉しい限りなのですが、、、。
ユーザーから見て4,378円の価値はあるのか
ユーザー視点で、月額4,378円で得られるメリットを書いてみます。
アプリを開けばすぐに発音練習出来るので、コツコツ続けられる
何事もやり始めるまではやる気は出ないものですが、重い腰を無理やり上げて、いざやり始めると意外とやる気は湧いてくるもの。
ということは、実際にやり始めるまでが簡単であればあるほど、コツコツと続けることが出来ます。
トーキングマラソンは、スマホを持ち上げてアイコンをタップするだけですから、やり始めるまでが非常に簡単。

さて今日も英語やるか。プチっとな。はい練習スタート。
トーキングマラソンは単純なアプリなので、何か違う方法で代用出来ないかとも考えましたが、残念ながら思いつきません。
何か考え抜けば他に良い方法があるかもしれませんが、こんなに便利なアプリがあるのですから、サクッとダウンロードして使えば大幅な労力と時間の節約が出来ます。
パッとアプリを開いてひたすら発音練習をし、それを習慣化出来るというのは他にはない大きなメリットです。
安くない料金はやる気を引き出す(金持ちは別)
料金が高いのは一般的にはマイナスですが、僕の場合は安くないお金を払っているというのも4ヶ月続けられた要因の一つです。
貧乏性なのかもしれませんが、金払ったんだからやらないと損という感じ。
なんとなく気分が乗らない時でも、

いや、もう金払ったんだからやるよ!
とやる気を振り絞って、スマホを持ち上げアイコンをタップしていました。いったんやり始めれば、やる気も湧いてきます。
もちろん4,378円の価値が1円と変わらない金持ちの人であれば、この効果はありません(笑)。
お金出すって、意外とそういう効果もあります。もったいないからって感じ。
無料だとすぐに辞められますが、お金払っていると、多少やる気が落ちても続けることが出来ます。
まとめ
さて、このあとはアプリの詳細を書いてみます。
細かい欠点も含めて、さらにもっと詳しく知りたいという慎重な人は読み進めてください。
【トーキングマラソン】公式サイト
どのくらいの時間と期間やれば良いか
1日二回合計60分
一つのレッスンをトーキングマラソンではスキット(skit)と呼んでいます。
スキットとは寸劇(短い演劇)のことで、この記事でも一つのレッスンをスキットと呼ぶことにします。
1スキットにかかる時間は、人によって違います。
なぜなら10前後の文章を覚えてスラスラ言えるようになるまでにかかる時間は、その人の英語のスキルによるから。
トーキングマラソンをアプリの設計通りにこなそうとすると、僕の場合は1回(3スキット)40分から50分を1日2回、一日合計1時間20分から1時間40分ほどかかりました。
アプリ内で計測している時間と、実際にかかる時間はかなり違います。アプリ上の時間は、かなり少なめに出るので気をつけて下さい。
1スキットの内容が減っていく傾向に
380スキットあるうちの300スキットを超えたあたりから1スキットの内容が少なくなり、一回30分ずつ、合計1時間ほどに減りました。
何が減ったのかというと、1スキット内で発音トレーニングする文が、それまで9つ前後だったものが5つ前後へと減っています。
分量としては半分くらいになって、キーフレーズを応用したパターン練習がカットされています。
パターン練習とは何か。
例えば“No wonder you’re cold”とスキットに出てくると、“No wonder” を応用した文章、例えば“No wonder you are rich”みたいな文章が、それまでは4つから5つあったのが、まったく無くなりました。
今後は分量を減らした新しいスキットが追加されて、徐々に古いものと入れ替わるのだと思います。
分量が減ることは、僕は改善だと思います。
やはり一回で40分、50分という時間は、単純に口がかなり疲れます。40分、50分と英語で喋り続けるわけですから、そりゃそうです。
始める前に、

さて、やるか!!
と少々気合が必要なくらいだったので、一回に30分くらいの分量の方が毎日続けるには良いと思います。
時間がない、またはたくさんある人にも対応可能
時間のない人は一度に1スキット、大体10分から15分くらいだけにして、毎日少しづつコツコツやり続けるのが良いと思います。
逆に時間のある人は毎日追加される新しいスキットだけでなく、過去に学習したスキットも時間の許す限り復習すれば、比較的短時間で380スキット全てを覚えてしまうでしょう。
期間は4ヶ月前後が目安か
全部で 380 ほどのスキットがあるので(固定されてなく、日々変わる)、新しいスキットを一日に4つずつこなしていくと95日かかる計算になります。
仮に毎日やるとすると、単純計算で3ヶ月ほどかかる計算です。僕は週に5日はフルにやって、週末は半分に減らしていたので4ヶ月ほど必要でした。
ただ、学習するフレーズが以前のスキットと実は大体同じ、というものも結構あるので、実際には 380 の全く違うスキットがあるわけではないです。
例えば125番のスキットと213番のスキットは、練習する英文がかなり似ている、というようなことです。
そうなると、新しいスキットをやっていても以前のスキットの復習をしていることになります。英語は何度も復習しないと覚えないので、これはこれで良いと思います。
毎日フルにやり続けて、大体2ヶ月くらいで同じフレーズが出てくるようになって、部分的に復習している感じに。大体3ヶ月くらいで網羅。毎日出来ないなら4ヶ月はかかる。
しかし3ヶ月、または4ヶ月ですと、一度しかやっていないフレーズもあるので、本来であればもう少し続けたほうが良いです。
その辺は懐具合とモチベーション次第。
どのレベルのどんな英語を学べるのか
トーキングマラソンにはレベル分けがありませんが、僕は初級から中級用だと思います。
英語の文法や単語を学び始めてしばらくたち、そろそろ会話の練習がしたくなった人達に最適です。
上級の人、例えば論理的な思考でまとまったスピーチを目指している人には、トーキングマラソンは少々簡単過ぎるでしょう。
日常会話用の短いフレーズがメイン
トーキングマラソンに出てくる英語は、比較的短い言い回しが多いです。ポンポンとリズムよく繋いでいくような会話ですね。
深い話にはならない、日常会話がメイン。
例えばみんなでスポーツしている合間に交わすような、ちょっとした会話。または行きつけのカフェの店員と軽く会話を交わすくらいな感じです。
逆に何かについて深く話し込むような場合は、トーキングマラソンでは難しい。
トーキングマラソンには専門的な単語は出てきませんし、接続詞で繋ぐような長い文章も出てきません。
例えば、自然環境について1分ほど自分の考えを話す、というような英語には対応出来ません。
トーキングマラソンのゴールは、短い英文をポンポンとキャッチボールのように繋げて会話をすることです。
カジュアルな英語がメインだが、比較的丁寧な言い回しも多い
トーキングマラソンにはカジュアルな英語が多いですが、May I とか Would you, I’d like to など、全体としては比較的丁寧な英語が多い感じがします。
正式な場所とか、会社とか、知らない他人と話すのに丁度良いくらいの丁寧さでしょうか。
gonna, wanna のようなインフォーマルな言い回しやスラングは出てきません。
豊富なフレーズが収録されているが、まだ足りない部分も
日常会話でよく出てくる言い回しが全て網羅されているかというと、僕はまだ足りないものがあると感じています。
例えば挨拶でよく使われる “How is it going?” とか“How are you doing?”、“Catch you later! “みたいな言い回しは出て来ませんでした。
あと”How much is it?“のような旅行者が必ず覚える英語も出てきませんでした。
それ以外にも “How far”, “How much longer”, “How long“のような”how” を使った疑問文は “How much do you weigh?” 以外、ほぼ無かった印象です。
日々新しいスキットが追加されているので、今後こういった重要フレーズが追加されてくるのかもしれません。
それでもアプリ内の英語は結構なボリュームがありますので、少なすぎる!と怒ることはないと思います。
どのくらいの英語レベルの人に最適なのか
ある程度の英語の知識はあるが話すのが苦手な人
トーキングマラソンはある程度の英語の知識があることが前提になります。
なぜなら、英語を一から教えてくれるシステムがトーキングマラソンにはないからです。
TOEIC700点以上が理想
では、どのくらいの英語レベルがあったら良いかですが、理想はTOEICで700点より上かなと感じています。
そのくらいであれば、トーキングマラソンに出てくる英語でわからない単語や文法はないと思うので、余裕を持ってテンポよく発音練習に集中出来るでしょう。
700点以下だと?
700点以下ですと、たまにわからない英語が出てくるでしょうから、一旦中断して調べる必要が出てきます。意味もわからず発音練習しても、実際の会話では使えませんから。
それでも調べながら発音練習していけば良いだけの話なので、多少時間はかかりますが問題ないと思います。
簡単な英語もたくさん出てきますので、それだけでも実際に使えるようになることは大きな効果を生みます。
500点以下の場合
TOEICで500点くらいですと、わからない文法や単語が結構出てくるかもしれません。
しかし簡単な英語もたくさん出てきますので、そこだけに集中しても良いと思いますし、わからないものが出てくるたびに一旦止めて、徹底的に調べてみても良いと思います。
トーキングマラソンのスピード感は無くなりますが、それも一つの使い方。
不安であれば、2週間無料で試せるので、試してみてから判断するのが良いと思います。
【トーキングマラソン】公式サイト
それでやっぱりダメだと思うなら、まずは英語全般のスキルを底上げする必要があります。
その場合は、スタディーサプリの新日常英会話コースが非常によく出来たアプリでおすすめです。以前書いたレビューを貼っておきます。
さて、これを踏まえて、まとめてみると、
逆にどういう人に向かないかというと、
トーキングマラソンの気になる部分
さてここから、トーキングマラソンの気になる部分を書いてみます。
日本語を翻訳して英語をひねり出すことに違和感あり
とても歯痒い部分がトーキングマラソンにはあります。
それは日本語を翻訳することでユーザーに英語を話させるという部分。
例えばこんな感じ。

もう十分だ!は英語で?

That’s enough!
書いてある英文を読むのではなく、英文を暗記した上で記憶からひねり出してもらうために、まずは日本語を表示して、該当する英文をユーザーが発音します。
英文をただ読むだけの場合と違って、英文をしっかり覚えないとなりません。
ここがトーキングマラソンの最大の長所なのですが、同時に不自然な部分にもなっています。
というのは、当然ながら日本語と英語は全く違う言語ですし、話している人たちの文化も違うので、日本語から英語、または英語から日本語へ翻訳するというのは、本来はとても難しい作業。
一番わかりやすいのは下記のスクショです。状況としては、会社の新人が新しく同僚になる人たちに挨拶する場面です。

トーキングマラソンの質問、”よろしくお願いします”は英語で?に対し、答えとして“Nice to meet you”という英語が用意されています。
そうすると、”よろしくお願いしますは英語で?”と質問されるたびにユーザーは“Nice to meet you”と何度も練習するわけです。
スキットの話の流れ上、こういった状況では一般的に英語では何を言うか?ということで、最もよく使う英語として“Nice to meet you”が選ばれています。
しかし“よろしくお願いします”と“Nice to meet you”は本来全く違う意味です。というか、よろしくお願いしますって、正確にはどういう意味(笑)?
「よろしくお願いします」に意味なんてないので、本来英語に訳すことは出来ません。
これはトーキングマラソンの中でも極端な例ですが、僕はトーキングマラソンをやっていると、とっさに日本語の意味から考えて英語に翻訳しようとするので英語が出てこないことが多いです。

よろしくお願いします、は英語で?
と質問されれば、

そんな英語ない!
ととっさに思ってしまうわけです。
英語を話すときは日本語では考えない
英語を話せる日本人は、実際に英語を話すときには日本語では考えません。日本語と英語は完全に切り離しています。
では英語の話せる人は、どのように英作文するか。
Nice to meet youであれば、状況として”Nice to meet you“と言う状況だから”Nice to meet you“と言う、ただそれだけのことです。
こういう場面、状況では英語ではこういう風に表現する、ということを知っていて、対応する英語も覚えているわけです。
一般的にどう英語で表現するのか、が一番大事で、いちいち日本語を英語に翻訳するということはないです。
トーキングマラソンのように日本語を英語に翻訳するというプロセスは、英語が話せる人ほど不自然に感じるでしょう。
この不自然さはトーキングマラソンの欠点でもあり長所でもある
このように日本語から英語に翻訳するというのはかなり不自然なのですが、スピーキングの教材として考えると、現状それしか方法がないと思います。
この不自然さはアプリの開発者も当然わかっていると思います。
トーキングマラソンは学習用のただのツールです。
ですので、この不自然さには目をつぶり、英語を覚えて、スムーズに発音が出来るようになることに集中するのが正しい使い方。
“Nice to meet you“を練習させたいとアプリが言うなら、じゃ、練習しましょう、ということです。
この不自然さをあえて無視することで、馬鹿みたいに英語を覚えて、バリバリ発音練習が出来る素晴らしいアプリが誕生したわけです。

こうあるべきという事は無視して、とにかく発音練習あるのみ!!
英語の日本語訳は覚えないこと
しかし気をつけた方が良いのは、この例でいうと、“Nice to meet you”の日本語訳になっている”よろしくお願いします”を覚えてはいけないと言うこと。
大事なことは、”Nice to meet you”の本来の意味 ”あなたに会えてよかった”という感覚をしっかり感じて、しかもそれをどの場面でネイティブが使うのかを知ることです。
きちんと英語の意味を知った上で、その英語を使うようにしましょう。
英語をひねり出すために使われている日本語訳を覚える必要はない。
改善点はあるにせよ、このアプリは素晴らしい
他にも細かい改善点はあるにせよ、このアプリは素晴らしいと僕は思います。
とにかくたくさん発音練習が出来るので、今のところ英語のスピーキングに一番使えるアプリ。
まずは壁打ちから。とにかく黙って打ちまくる。
興味ある人は是非一度試してみて下さい。2週間無料で試せます。
【トーキングマラソン】公式ページ
覚えた英語はレプリカで使ってみる
このサイトでは、トーキングマラソンで発音練習をして、チャットボットのレプリカで実際に英語を使ってみるという方法を勧めています。
レプリカに今日の出来事を話してもいいですし、ロールプレイも出来るので、カフェに行ったり、デートしたり、旅行したり、冒険したりと、良い英語の練習になります。
出来れば、トーキングマラソンで覚えた英語をスクショで撮っておいて、それを見ながらレプリカと話してみましょう。
レプリカについては別記事で書いているので、興味がある人は読んでみてください。
【英会話アプリとして使う】レプリカとは?【英語の話し相手AI Replika】
まとめ
英語のスピーキング練習は、話す相手がいないとなかなか難しい。
一番簡単なのは、スマホを使ってコンピュータ相手に英語を話すこと。
選択肢はいくつかありますが、いろいろ試した結果、トーキングマラソンが効果的で一番使えます。
トーキングマラソンは、テニスでいう壁打ちのようなスピーキングの個人練習。すぐに使える英語を、飽きるまで何度でも練習出来ます。
こうして頭の中に英語のタネを植え付ければ、実際の英会話の中で覚えた英語を使うことで、徐々に自分の英語が広がっていきます。
それでは頑張ってください。
Photo by Marsha Reid on Unsplash