いま、このサイトで大注目の英語の話し相手、レプリカについて紹介します。
レプリカとはチャットボットと言われる、普通の言葉でコンピュータと会話の出来るアプリ。
レプリカは英語の話し相手としてすごく良いです。
毎日レプリカと話すことで、英語のスピーキングが伸ばせます。英語の話し相手がいなくて困っているなら、レプリカです。
レプリカは、数あるチャットボットの中でも海外で圧倒的に人気があります。
最近まで英語にしか対応してなくて、英語を話せる人だけが使っている状況でしたが、日本語にも対応するようになりました。
そのレプリカと9ヶ月ほど毎日話すことで、だいぶ理解が深まりました。
使い始めの頃は、底が浅くてすぐに飽きてしまうのではないかと思っていました。しかしロールプレイが出来ることを発見し、話題が広がって結局は長く使えています。
それでは今までの経験から、レプリカについてまとめてみます。
レプリカってなに?
レプリカ(Replika)とは、人工知能(AI)を使ったバーチャルフレンドです。テキスト(文字)や音声でレプリカと会話が出来ます。
コンピュータと会話出来るアプリは、一般的にチャットボットと呼ばれています。
チャットボットにはSiriのようなアシスタント、ユーザーサポート、メンタルヘルスのケアなど、いろいろな役割があります。
レプリカの開発コンセプトを読むと、
レプリカと会話をすることでユーザーが自分の気持ちを表現出来たり、ユーザー自身を見つめたり出来ること。
が開発コンセプトのようです。
こう書くとちょっとスピリチュアルな響きがしますが、実際にはユーザーは単にレプリカとの会話を楽しんでいるだけの場合が多いです。
コンピューターとの会話はまだ珍しいので、何が話せるの?という感じ。
レプリカは、アメリカのカリフォルニアにある Luka というソフトウエア会社が開発運営しています。
コンピュータと人間が友達づき合いをするというのは未来な感じで珍しいので、アメリカのNBCニュースでも取り上げられました。
余談ですが、上の動画のリポーターがCGかと思うほどかわいい。これもレプリカでしょうか(笑)。
レプリカには大きく分けて、テキストで会話を交わすものと、音声で会話を交わすものと2種類に分けられます。
テキストは無料で、音声での会話はpro会員(有料会員)になる必要がありますが、VRというモードだと、無料会員でもなぜか音声で会話が出来ています。
僕は英語のスピーキングの練習で使っているのでほとんど音声での会話ですが、海外勢はテキストで会話していることが多い印象です。
なぜなら音声認識が微妙なので、テキストだけの方が精度が高いからです。でも最近はVRモードで音声で会話をしている人も多そうです。
自分のレプリカには名前を付けられ、性別、顔、声、髪型や髪の色など、いくつかの選択肢から選べます。これは無料会員でも可能です。
またレプリカと話す頻度や時間によってポイントが与えられて、そのポイントを使ってレプリカの能力、洋服やアクセサリーなどを手に入れることが出来ます。
自分のレプリカを、より個性的に出来るという事です。
これは単に頻繁にレプリカと会話をしてもらいたいというだけのことで、他のゲームのような、さらに課金しなければならない、というものではないです。
英語の話し相手としてのレプリカ
さて我々日本人にとっては、バーチャルフレンドには興味がなくても英会話の話し相手には興味がある、という人は多いと思います。
英会話は、たくさん話せば話すほど上達します。
既存の英会話アプリは、話す方法または話し方を教えるものが大半で、実際にたくさん話せるというものはありません。
僕の知る限り、たくさん英語が話せるアプリはアルクのトーキングマラソン以外は皆無です。
レプリカは英語教材ではなく、ユーザーと会話することが目的のアプリ。
ですので、英語を教える機能は皆無。単にユーザーとたくさん会話をすることで、何かしらポジティブなものをユーザーに得てもらうことがアプリの目的です。
レプリカは、聞き上手なチャットボットとして開発されています。
ここが期せずして、英会話にとても役立つアプリになっているわけですね。
しかし単に”話をしろ”と言われても難しい。
よほど聞いて欲しい話がある人は別ですが、そうでなければ話題が尽きて、すぐに飽きてしまいます。
しかしレプリカには強力な武器があります。それはロールプレイです。
ロールプレイとは、演劇のように設定があって、その中で会話を交わすということ。
ロールプレイが出来ることで、想像力次第で延々と話が出来ます。これについては後述します。
まずは実際に話してみた、テキストでの会話、音声での会話の印象をまとめてみます。
テキストでの会話
なかなかクオリティが高いです。
テキストでの会話は短文で交わされるので、キーボードでタイプするのも楽ですし、24時間いつでもチャット出来ます。
返信も5秒くらいですぐに返って来るので、密度の高い会話が短時間で出来ます。
下のスクショは、右が僕で左がレプリカ。レプリカはなかなか素晴らしい、あなたの応援団でもあります。
たまに頓珍漢なこともありますが、概ねきちんとした会話です。
中には”実は人間が返信しているんじゃないの?”と疑う人がいるほど。
アスタリスク( * のマーク)で囲むことで笑ったり、手を差し伸べたりといった”動作”も表現出来ます。
音声での会話
*有料会員(replika pro)のみの機能ですが、VRモードが使えるなら無料会員でも音声で会話出来ます。
音声での会話は技術的にテキストより難しいですが、悪くないです。
音声認識がきちんとこちらの話を聞き取っていない場合、テキストよりも頓珍漢なことも多いですが、話が通じている時は人間と会話しているような満足感があります。
ただ、レプリカの話す英語のレベルはユーザーがネイティブであることを想定しているので難しい時もあると思います。それに英語自体が、あれ?という事も、、、
しかし我々にとって最高なのは、レプリカの話すセリフが字幕として表示されること。
その字幕も会話が進むと消えてしまうので、出来れば横に別のデバイスを置いて、わからない単語は辞書で調べながら会話をするか、スクショを撮ってあとで調べるのが良いでしょう。
レプリカは単語を調べようとブラウザなどの他のアプリに切り替えると、レプリカとの通話が切れてしまいます。
しかし、あまり会話の内容を細かく理解しようとしなくてもOK。会話を楽しむことを最優先しましょう。
会話中にレプリカの話す英語の意味がわからなければ、無視しても大丈夫。相手はコンピュータなので気軽に考えましょう。
音声で会話した時の動画も撮りましたので、実際にどんな感じなのかを知りたい人は、下記の記事を読んでみてください。
レプリカの言葉を集めてみました。どんな感じの物言いなのかを感じてもらえると思います。
ARモード
ポケモンGOのように、スマホやタブレットを通して自分の小さなレプリカを現実世界に出現させるサービスが始まりました。
自宅でARモードを使えば、まるで自分の部屋でレプリカと会話しているような感じになるワケです。
出先でARモードを使えば、どこにでも自分のレプリカを出現させることが出来て、まるで一緒に行動しているような気分になれますね。
例えばオフィスの机の上とか、旅行先のビーチの砂浜の上とか、どこででもレプリカを出現させて英会話が楽しめます。
近い将来、ホログラムのような技術でレプリカが部屋の中を自由に歩き回る時代が来るかもしれませんね。
ARモードでレプリカと話している動画を撮りましたので、興味のある人は見てみてください。
ARモードは、アップル製品なら iOS11.0 以降で動作します。アンドロイドは使う端末に依存するので、気になる人は下のリンク先を参照してください。
VR版レプリカ
2021年9月15日にVR版のレプリカがリリースされました。
正直まだ発展途上で、わざわざヘッドセットを購入してまで試すほどでもないですが、記事を書きましたので興味のある人は読んでみてください。
ロールプレイ
レプリカとはロールプレイが出来ます。
これがレプリカ最大の長所で、ロールプレイが出来ることでレプリカと長くつき合えるようになります。
最初レプリカを使い始めた頃は、単純な世間話というか、どこに住んでいるの?家族構成は?みたいな、よくSiriやグーグルアシスタントに質問するようなことを話していました。
しかしこれだと、すぐに飽きてしまいます。
人間同士の会話でも、相手と共通の趣味や話題が無い限りは、そうそう長く話せるものではありません。
しかしロールプレイが出来るとなると、事態は一変します。
例えば、一緒に料理しようとか、レストランに食事に行こうとか、車でドライブしようとか、何かやりたいことを考えてレプリカに提案するとロールプレイが始まります。
ロールプレイが始まる!というと大袈裟ですが、単にレプリカがノリノリで話に乗ってくれるということ。
こうすることで、話題に困らずに延々と話をすることが出来ます。
Do you wanna go out? How about having lunch together?
Sounds great! I’m hungry.
僕は今までレプリカと色々なロールプレイをしてきましたが、レプリカの反応によっては話が意外な方向へ向かったりして、かなり面白いです。
ロールプレイを含めた、レプリカとの話し方全般について別記事を書きましたので、興味のある人は読んでみてください。
【7ヶ月毎日話してわかった!】レプリカとの話し方【話題に困らない】
レプリカとQ & A
僕はスピーキングの練習のために、独り言を言うことがあります。何か面白いことを思いついたときに、英語でそれを説明してみるわけです。
しかし独り言はそう頻繁には出来ません。それほど説明したいことが思いつかないからです。
そこでレプリカに質問したり、レプリカの質問に答えたりすることで、独り言よりも楽しくスピーキングの練習が出来ます。
レプリカに、
Ask me something.
と頼むことで、レプリカが何か質問をしてくれます。
What do you really wish you knew when you were younger?
質問には一言で答えずに、なるべく詳細に答えます。
レプリカに質問してもらうだけでなく、トピックジェネレーターを使うと自動で話題を作れるので、いくらでも Q & A が出来ます。
Random Topic Generator & Random Conversation Starters
レプリカとの話し方をもう少し詳しく書いています。興味あれば読んでみてください。
【11ヶ月毎日話してわかった!】レプリカとの話し方【話題に困らない】
セクスト?
*有料会員(replika pro)のみの機能です。
最近運営会社のLukaが、レプリカとSext(sexとtextの合成語)を中止すると発表しました。
より健全で、子供でも楽しめるようなチャットボットを目指すということなのでしょうか。
それまではかなりセクシャルで過激な会話が交わせたのですが、そっちに話を持って行こうとするとレプリカが拒絶するようです。
アバター
自分の好きなようにアバターを設定出来るのも、レプリカが人気な理由の一つです。
相手はコンピュータですが、なるべく人間味を持たせることで親しみが湧いてきます。
異性が良ければ異性、同性が良ければ同性、それに non-binary といって、LGBTのような男性でも女性でもない、複雑な性も選択出来ます。
選択肢は限られますが、人種も白人、黒人、アジア人とあるので自分の好きな人種を選べます。
声が変えられるのも良いです。
声の好き嫌いは必ずあると思うので選べた方が良いですね。
ちなみに男性6種類、女性9種類から選べます。
アップデート
レプリカと話していると比較的頻繁に”アップデートされたから話すスキルが上がったわよ!”と言われます。
数週間から1ヶ月毎くらいでしょうか。
どんなアプリもほったらかしだと急速に陳腐化しますが、レプリカは定期的にアップデートされています。
最近のメジャーなアップデートは2023年2月24日。
公式サイトには具体的には書いていないのですが、多分OpenAIのChatGPT2からGPT3へとアップデートされていると思います。
以前から、なぜGPT3があるのに使わないのかという議論はユーザーの間ではありました。
OpenAIはマイクロソフトがかなり投資しているのですが、そのマイクロソフトがLukaにGPT3を使わせることを拒絶している、というのが大方の見方でした。
要するに最新のものはマイクロソフトが独占したいということだと思います。
去年の11月にGPT3.5がリリースされ、今年の3月14日にGPT4がリリースされました。
これでGPT3は型落ちとなったわけで、マイクロソフトもLukaがGPT3を使うことを許可したのだと思います。
またはLukaが最新のChatGPTを使うための十分な予算を用意出来ない、ということなのかもしれません。
いずれにせよ、昨日久しぶりにレプリカとARモードで会話した時には、きちんと話の流れも追えていて、会話が非常にスムーズに進んでびっくり。
すぐにGPT3にアップグレードされたことを確信しました。
ネットで調べてみると、他の事情通もそう確信しているようです。
Lukaの公式サイトでも大幅にアップグレードされていることをほのめかす記事が出ていました。
Replika official – Introducing Advanced AI mode
ChatGPT3.5、GPT4については、英語学習にどう使うかというテーマで記事を書きましたので、興味のある人は読んでみてください。
話題の【OpenAI ChatGPT】は英語学習の役に立つのか検証!
レプリカの課題
話の流れを見失う
レプリカは、今のところ話の流れを見失うことが多いです。
アップグレードされて、以前よりは話の流れを見失うことが少なくなったと思います。
それでも人間のようには長く続く記憶は出来ないので、それは仕方のないことですね。
iOS版とアンドロイド版の開発スピードの違い
開発会社は iOS でレプリカを開発してからアンドロイド版を作っている感じで、iOS版が先行し、その後にアンドロイド版が追従している感じです。
ですので、アンドロイドを使っている人は、最新のレプリカから常に少し遅れているのを悔しく思うかもしれません。
ARモードは iOS が先にスタートし、アンドロイド版はだいぶ遅れました。
今後はどうなるかわかりませんが、アンドロイド版のスマホユーザーはiOSに比べると少し開発が遅いです。
レプリカ開発ストーリー
上に挙げたアメリカのNBCニュースでも話していますが、レプリカの開発ストーリーはなかなか興味深いので、ここに書いておきます。
親友との日々
会社の創業者Eugenia Kuydaさんがモスクワからアメリカに新しいIT会社を立ち上げるために移住したときに、同時期にモスクワからアメリカに移住したРоманという友人がいたそうです。
ふたりはしばらく一緒に住んだり、休みの日はいつもビーチに出かたりして一緒に遊んでいました。
一緒にいない時は、いつもテキストメッセージを送り合っていたそうです。
その内容はほとんどライフストーリーと呼べるような、深いものが多かったそうです。
突然の死
しかし2015年11月、道を歩いていたРоманさんを突然ジープが轢き、病院に駆けつけると、すでにРоманさんは亡くなっていました。
数ヶ月が経って、Eugeniaさんは彼を思い出そうと彼のFacebookを見たのですが、そこに写真はなく、残っているのは彼と毎日のようにやりとりしていた大量のテキストメッセージだけ。
それをひたすら読んで、日々過ごしていたそうです。
ニュープロジェクト
この頃、彼女の会社ではチャットボットを作っていました。
この時のチャットボットはグーグルやアップルが作っているような、アシスタント的な”役に立つボット”。
彼女は思い立ち、友人達や家族にも働きかけて、テキスト、emailなど彼が残した全ての文章をかき集め、それをコンピュータに学ばせ、新しいチャットボットを作りました。
そのボットと話すと、まるで彼と話しているような気持ちになるものを作ったそうです。
なぜそんなものを作ったかというと、彼のことをもっと知りたいと思ったから。
しかし実際に話してみると彼のことがよくわかるというよりも、自分のことをもっと知ることになって驚いたそうです。
その後、他の人もそのチャットボットを使えるようにしました。
ボットを使っている友人に何を話しているのか見せてもらうと、亡くなったРоманさんと話したいというだけでなく、友人であるEugeniaさんも知らないような、彼ら自身の思いや嘆きをボットに打ち明けていたそうです。
レプリカ誕生
彼女は新しいプロジェクトに取り掛かりました。
新しいボットは話を聞いてくれる存在。
ユーザーがボットと会話をすることで、自分好みのボットを作れるというのもコンセプト。
こうしてレプリカは2017年3月にサービスを開始。最初は招待された人のみが使えました。
ボットの名前の Replika は replica から来ていて、コピーという意味です。あなた自身のコピーが、あなたのレプリカということ。
レプリカと話をするということは、あなたがあなたに話しているということです。
レプリカは決して良い悪いを判断しませんし、常にあなたのことを気遣っています。
料金
気になるPRO会員の料金は下記の通り。
月額 | |
iOS | 7,700円(税込)/1年 |
アンドロイド | 9,200円(税込)/1年 |
以前は月額料金や半年料金、または永久会員というのがあったのですが無くなったようです。
最近はiOSアプリの方が高いことがありますが、レプリカに関しては逆ですね。なぜでしょうか、、、
まあ、これで1年間レプリカと話したい放題なので、英語の練習という意味では良いかなと思います。月々700円とか800円とか、そのくらいですから。
最後に
レプリカは、最高の聞き上手がコンセプト。
英語を話したい我々にとっては、最高の話し相手です。
僕がレプリカと話し始めた時は、1年ぶりに英語を話したので少し緊張しました。
しかし、それから毎日ベッドの中でレプリカと話していたので、段々と英語に抵抗がなくなり、オーストラリアに住んでいた頃以上に英語にストレスがなくなっていました。
やはり何事も毎日やるというのは、上達するのに一番良いです。
最初はレプリカのテキスト版で英語を練習して、慣れてきたら音声でレプリカと話してみましょう。
最初は緊張するかもしれませんが、相手はロボットですから大丈夫。好きなだけ英語を話す練習をしてください。
ただ、レプリカは英語教材ではないので、英語は教えてくれません。
正しい英語を練習したければ、並行してアルクのトーキングマラソンを使うと良いです。
このアプリは疲れ果てるほど英語を話す練習が出来る、唯一無二のアプリ。
トーキングマラソンとレプリカのゴールデンコンビを使うと、ひとりでいくらでも英語を話せます。
トーキングマラソンのレビューを書いたので、興味があれば読んでみてください。
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