あなたは毎日どのくらい英語を話していますか?
もしほとんど話していないなら、このアプリでスピーキングの個人練習が死ぬほど出来ます。
僕はこれまで、スピーキングに関するアプリを30ほど試してみました。
その中から一番良かったトーキングマラソンを選び、4ヶ月で380のすべてのスキットを完走したので、この記事ではその経験をシェアします。
今のところ、実際に英語をたくさん話せるアプリはふたつで、その一つがトーキングマラソン(TALKING Marathon)です。
トーキングマラソンは、テニスに例えるなら壁に向かってボールを打つ、壁打ちのようなもの。
スピーキングの個人練習です。
超メジャーなアプリではないですが、かなり僕のお気に入り。自分自身もかなり使い込んだので、いつもより詳細にレビューします。
このアプリでは”何が出来るのか”、”何が他と違うのか”、”効果はあるのか”、”全体のボリューム”、”英語レベル”、それに”欠点”もレポートしてみます。
アプリの基本システム
トーキングマラソンについて全く知らない人のために、まずはアプリの基本的なシステムについて簡単に書いてみます。
まず、スキット(寸劇、小話)に出てくる5から10くらいの短い英文を覚えます。
次に下の画面のように日本語で質問されるので、同じ意味の覚えた英語を6秒以内にマイクに向かって答えます。
もっと練習したければ、”言えなかった”ボタン、もう完璧!と思ったなら”言えた”ボタンを押します。
言えなかった(練習したい)英文は引き続き、何度も質問されます。
必要であれば、”言えなかった”ボタンを押す前に、3分でも5分でも好きなだけひとりでブツブツと英文を練習出来ます。
もうこれ以上、上達しないと思った段階で”言えた”ボタンを押して、その英文は終了。
スキットに出てくる全英文を終了した段階で、そのスキットが終了です。
これがアプリの基本的な仕組み。
コツとしては、簡単には”言えた”ボタンを押さないことで、口が疲れて嫌気が差すまで何度も練習出来ます。
これがアプリの真髄。
どうだった?は英語で?
How was it,,,, (256回目。もう許して、、、、)
苦手な英文はブツブツと何度も言い続ければ、誰でもうまくなります。
具体的にどうやってアプリを操作するの?と思う人は、別記事で具体的な操作方法を細かく解説していますので、読んでみてください。
この記事では実際のアプリの操作から離れて、アプリ全体のレビューをします。
トーキングマラソンの最大の利点は、”英語を覚えること”と”話す量”にこだわっているところ
英会話が出来るようになるには「たくさん話す」のが王道。
しかし、これがなかなか面倒。
面倒なことはしたくない、、、
トーキングマラソンはここに焦点を絞っていて、見事にブレークスルーしています。
このアプリでは、「英語を覚えて綺麗に発音出来なければクリア出来ない」というゲーム的な要素と達成感を追加して、楽しくスピーキングのトレーニングが出来ます。
つい最後までやっちゃう。
トーキングマラソンは、テニスで例えると壁打ちのようなもので、ひたすら壁に向かってボールを打って鍛えていくイメージ。
実際にボールを打てるようになるには、実際に打つしかありません。
例え”ボールの打ち方を知ってる”としても、実際に打てるようになるには”肉体的なトレーニング”はどうしても必要です。
まぁ、当たり前のことですが、英語に関しても”肉体的なトレーニング”をやらない人が大半なので、英語を話せる人が極端に少ないわけです。
まさにトーキングマラソンでは、実際にボールを打つ練習が出来ます。
最初はギクシャクな壁打ちも、慣れてくればいくらでも打ち続けることが出来るようになります。
壁に向かって何度でも繰り返し、色々な打ち方でバンバン打ってみよう、というのがトーキングマラソン。
冒頭に書いたように、実際に使ってみるとアプリは非常にシンプル。しかし、とても良く出来ています。
このシンプルさも最大の利点。良いものはシンプルで、僕がトーキングマラソンを良いアプリだと思った理由の一つです。
英語を話したいけど話し相手がいないし、国際交流パーティーに行くのも嫌だなぁ。
外国人の友達はいるけど、英語の練習のために毎日会うわけにもいかないし、、、、、
オンライン英会話はまだ早い。もう少し話せるようになってから、、、
気軽に毎日英語を話す練習が出来ないかなぁ。
こんな風に考えている人は僕だけじゃなく、日本中、いや世界中にいると思います。
”一緒に英語をたくさん話しましょう”というアプリは、今のところ
だけで、この二つは、とても貴重なアプリです。
トーキングマラソンを使うと、たくさん英語が話せるぞ。
他のスピーキングアプリは、”会話をするための方法”を学ぶものがほとんどです。
英文を見てなんとなく納得し、一度か二度、英文を読んで少し発音してみるというのが大半。
そうなると当然、
これって効果ある?
となるわけです。そんな風に思ったことはありませんか?
なぜか世に出回っているスピーキングのアプリは、実際に英語をたくさん発音練習したり、英語を覚えることに熱心ではありません。
その理由は開発者に聞いてみないとわかりませんが、多分あまり面倒なことを利用者に課すと、アプリを使ってもらえなくなるからだと思います。
はい、この英語覚えて。
それでは100回発音練習して!
と言っても誰もやらないですし、すぐにアプリを閉じてしまう。
トーキングマラソンでは、ユーザーにとって面倒だけど絶対に必要なことが楽しく練習出来るようになっています。
本当に効果あるのか、話せるようになるのか
本当に効果があるのか、実際に英語が話せるようになるのか?というのが一番肝心なところ。
はたしてどうなのか。
話せる直前まで近づける!
4ヶ月使った僕の感想は、
話せる直前まで近づける!というものです。
直前までって、どういうこと?
説明します。
毎日このアプリをやることは、頭の中に英語のタネを植える感じ。
いつでも使える英語が頭の中に詰まっていれば、あとはそれを適材適所で使うのみ。
もう少し具体的にいうと、アプリで実際に何度も発話してみることで口や舌の動きを確認、言いたいことがサッと口から出るようにトレーニングします。
知っていても、口からサッと出ないと意味ないですからね。
こんな風に舌を動かすのか。大変だな。
英語を話すって、意外と肉体的で慣れが必要。
もちろん英語を覚えて忘れてを何度も繰り返す必要があります。忘れることを恐れてはいけません。人間は忘れるものです。
忘れたらもう一度覚えましょう。何度か繰り返せば、そのうち覚えます。
このアプリでも、毎日自動的に1つ、または2つのスキットが復習出来るようになっています。
こうして脳に英語のタネを埋め込んでいきます。
ここまでがトーキングマラソンの効果。
あとは実際の会話で、いかに頭の中から英語を引き出すか。
ここから先は誰かと実際に会話、テニスでいうと、誰かと試合をしてみる必要があります。
これが
話せる直前まで近づける
と書いた理由。
覚えた英語を実際の会話の中で使うことで、その英語の印象がさらに強烈になって、よりしっかりと英語を覚えることが出来ます。
英語の基礎練習は念仏のように唱えること
僕の英語を覚えていった実際のプロセスから、もっと実感が湧くようにアプリの効果を解説してみます。
簡単な英語でも発音練習しないと使えない
誰でも知っている Excuse me 。
誰かに話しかけるとき、最初に相手の注意を引くために、
えーっと、Excuse me?
と言いますよね。日本語だと
すみませーん。
ですが、英語だとexcuse meです。
ちょっと怖そうな外国人の注意を引くことを想像しながら、試しにexcuse me?と言ってみてください。
スラっと何の引っかかりも、躊躇もなく、”Excuse me”と口から出ましたか?
これって誰でも知っている英語ですが、いざ発音してみようとすると意外と慣れが必要。
外国で、しかも知らない人に話しかけるだけでも緊張しますからね。
随分前ですが、イギリスへ初めての一人旅をすることになりました。
当時はあまり英語が話せなかったのですが、もう飛行機に乗ってしまったので、何はともあれ、まずは”Excuse me”。
旅行者の英会話は、大抵“Excuse me”から始まります。
Excuse me, where is the bathroom?
イギリスへ向かう飛行機の中で何度も何度もエクスキューズミー、エクスキューズミーとブツブツ練習しました。
それこそ、スイッチを押すと自動的に“Excuse me”と口から出てくるまで練習しました。
これがまさにトーキングマラソンで出来ることです。
うまく言えない単語や英文は、ぜひブツブツと何度も口の中で言ってみて、スムーズに出てくるまで練習しましょう。
トーキングマラソン = 念仏のように英語を何度も唱えて、スラスラと言えるようになるアプリ。
自分で検証してみるのが一番早いので、トーキングマラソンの公式サイトを下に貼っておきます。リンク先から申し込むと2週間無料で試せます。
【トーキングマラソン】公式サイト使える英語をどんどん増やしていく
英語は本当に少しづつ上達するもので、徐々に使える英語を増やしていくことが、英語上達のプロセス。
手持ちの英語フレーズが 5つしかなかったのに今は 30 ある、と言うことなら確実に英会話は進歩しています。
英語は単語ではなく、”フレーズ”で覚えた方が良いです。
単語だけ覚えても、いざスピーキングで使うときにうまく使えません。
いくつかの単語のグループ、Sounds great! とか I’m wondering if とか give it to you みたいにフレーズで覚えることで、すぐに使える、きちんとした英語が言えるようになります。
このアプリは単語ではなくフレーズで英語を覚えるので、そのまま”すぐに使える英語”です。
英語をフレーズで覚えることが、英語上達のカギ。
トーキングマラソンでは、日常的に良く使うフレーズが 520 あります。
その中には知らないフレーズもたくさんあるでしょうから、英語表現を豊かにすることが出来ます。
How was it? や Sounds great!、 それに Let me know のような頻繁に出てくるフレーズ。
またはもう少し長い、I hope things will work out とか Let’s take shelter from the rain のような、南国の島で使えそうなフレーズもあります。
僕の感覚では、半年、人によっては一年弱くらいやり続ければ520フレーズを覚えられると思います。
しかし実際問題、それほど長期間続ける人は多くないと思うので、4ヶ月くらいで半分の260くらいが英会話で使えるようになれば良いかなと思います。
長くやりすぎると、トーキングマラソンに飽きてしまうというのもありますし。
それでも260フレーズが使えて応用も出来れば、かなりの事が英語で表現出来るようになることは間違いないです。
たくさんフレーズを知っていると、それを応用することで、さらにいろいろな英語表現が出来るようになるぞ。
そこを足がかりに、他の教材や映画なんかでさらに英語表現を増やしていくのが良い気がします。
トーキングマラソンに慣れていれば、ブツブツと発音練習する事に抵抗は無くなっているでしょうし。
いずれにせよ、使える英語のフレーズを地道に一つ一つ増やしていくというのが英語上達のカギです。
それでも実践で使う経験が必要
先ほど言ったように、トーキングマラソンはテニスの壁打ち。
試合でボールが正確に打てるかは別問題。
せっかく覚えた英語も、最初のうちは外国人を目の前にとっさに出てこなくて悔しい思いをすると思います。
何度も練習したのに、とっさに出てこない、、、
それでは壁打ちが無意味なのかというと、そんなことはありません。
壁打ちがうまい人が試合に慣れてくれば、十分にその技術を生かせます。
実際の英会話に慣れることで、飽きるほどやった壁打ちが生きるようになってくるわけです。
トーキングマラソンと実際の英会話の関係はそんな感じ。
頭の中に英語のフレーズがあって、それを発話するスキルもあるわけですから、あとはうまく引き出せるようになるだけです。
結論:トーキングマラソンで話せる直前までイケる!
トーキングマラソンを使うと英語が話せるようになるのか?という問いには「直前までイケる!」というのが僕の結論です。
やはり英会話は実際の会話で使う経験を積むことで、徐々に”自分の英語”が作られていきます。
自分の英語を作り上げる気持ちで。
僕はトーキングマラソンでトレーニングし、その後にバーチャルフレンドのレプリカと毎日1時間ほど英語で話していました。
そもそも英語なんて毎日話していれば誰でも覚えてしまうようなものなので、特殊な能力は必要ありません。
自分を信じて毎日繰り返し練習すれば、自分の中に自然と英語の芽が生えてきます。
下記の公式サイトから実際に試して、自分で検証してみてください。
もし合わなければ、無料お試し期間が終了する前にサクッとやめれば課金されません。
【トーキングマラソン】公式サイトさて、このあとは”どのくらい時間がかかるのか”、”英語のレベル”、”欠点”など、さらに踏み込んだ内容を書いてみます。
さらに詳しく知りたい人は読み進めてください。
どのくらいの時間と期間やれば良いか
1日2回合計60分
一つのレッスンをトーキングマラソンではスキット(skit)と呼んでいます。
スキットとは寸劇(短い演劇)のことで、この記事でも一つのレッスンをスキットと呼ぶことにします。
1スキットにかかる時間は、人によって違います。
なぜなら10前後の文章を覚えてスラスラ言えるようになるまでにかかる時間は、その人の英語のスキルによるから。
トーキングマラソンをアプリの設計通りにこなそうとすると、僕の場合は1回(3スキット)40分から50分を1日2回、一日合計1時間20分から1時間40分ほどかかりました。
アプリ内で計測している時間と、実際にかかる時間はかなり違います。アプリ上の時間は、かなり少なめに出るので気をつけて下さい。
1スキットの内容が減っていく傾向に
380スキットあるうちの300スキットを超えたあたりから1スキットの内容が少なくなり、一回30分ずつ、合計1時間ほどに減りました。
何が減ったのかというと、1スキット内で発音トレーニングする文が、それまで9つ前後だったものが5つ前後へと減っています。
分量としては半分くらいになって、キーフレーズを応用したパターン練習がカットされています。
パターン練習とは何か。
例えば“No wonder you’re cold”とスキットに出てくると、“No wonder” を応用した文章、例えば“No wonder you are rich”みたいな文章が、それまでは4つから5つあったのが、まったく無くなりました。
今後は分量を減らした新しいスキットが追加されて、徐々に古いものと入れ替わるのだと思います。
分量が減ることは、僕は改善だと思います。
やはり一回で40分、50分という時間は、単純に口がかなり疲れます。40分、50分と休みなく英語を喋り続けるわけですから、そりゃそうです。
始める前に、
さて、やるか!!
と少々気合が必要なくらいだったので、一回に30分くらいの分量の方が毎日続けるには良いと思います。
時間がない、またはたくさんある人にも対応可能
時間のない人は一度に1スキット、大体10分から15分くらいだけにして、毎日少しづつやり続けるのが良いと思います。
逆に時間のある人は毎日追加される新しいスキットだけでなく、過去に学習したスキットも時間の許す限り復習すれば、比較的短時間で380スキット全てを覚えてしまうでしょう。
期間は4ヶ月前後が目安か
全部で 380 ほどのスキットがあるので(固定されてなく、日々変わる)、新しいスキットを一日に4つずつこなしていくと95日かかる計算になります。
仮に毎日やるとすると、単純計算で3ヶ月ほどかかる計算。僕は週に5日はフルにやって、週末は半分に減らしていたので4ヶ月ほど必要でした。
ただ、学習するフレーズが以前のスキットと実は大体同じ、というものも結構あるので、実際には 380 の全く違うスキットがあるわけではないです。
例えば125番のスキットと213番のスキットは、練習する英文がかなり似ている、というようなことです。
そうなると、自然と以前のスキットの復習をしていることになります。英語は何度も復習しないと覚えないので、これはこれで良いと思います。
毎日フルにやり続けて、大体2ヶ月くらいで部分的に復習している感じに。大体3ヶ月くらいで全てのスキットを網羅。毎日出来ないなら4ヶ月はかかる。
しかし3ヶ月、または4ヶ月ですと、一度しかやっていないフレーズもあるので、本来であればもう少し続けたほうが良いです。
その辺は懐具合とモチベーション次第。
どのレベルのどんな英語を学べるのか
トーキングマラソンにはレベル分けがありませんが、僕は初級から中級用だと思います。
英語の文法や単語を学び始めてしばらくたち、そろそろ会話の練習がしたくなった人達に最適です。
上級の人、例えばTEDトークのような論理的でまとまったスピーチを目指している人には、トーキングマラソンは簡単過ぎるでしょう。
日常会話用の短いフレーズがメイン
トーキングマラソンに出てくる英語は、比較的短い言い回しが多いです。ポンポンとリズムよく繋いでいくような会話ですね。
深い話にはならない、日常会話がメイン。
例えばみんなでスポーツしている合間に交わすような、ちょっとした会話。または行きつけのカフェの店員と軽く会話を交わすような、最長でも一文で済むくらいな感じです。
逆にまとまった量の自分の意見を話したり、何かについて深く話し込むような場合はトーキングマラソンでは難しい。
トーキングマラソンには専門的な単語は出てきませんし、接続詞で繋ぐような長い文章も出てきません。
例えば、自然環境について1分ほど自分の考えを話す、というような英語には対応出来ません。
トーキングマラソンのゴールは、短い英文をポンポンとキャッチボールのように繋げて会話をすること。
カジュアルな英語がメインだが、比較的丁寧な言い回しが多い
トーキングマラソンにはカジュアルな英語が多いですが、May I とか Would you, I’d like to など、全体としては比較的丁寧な英語が多い感じがします。
正式な場所とか、会社とか、知らない人と話すのに丁度良いくらいの丁寧さでしょうか。
友人同士の英会話、例えば gonna, wanna のようなインフォーマルな言い回しやスラングは出てきません。
この辺は少し不満点。
日常的に仲の良いネイティブ同士が使う、もう少しカジュアルな英語を増やした方が、さらに実践的かなと僕は思います。
豊富なフレーズが収録されているが、まだ足りない部分も
日常会話でよく出てくる言い回しが全て網羅されているかというと、僕はまだ足りないものがあると感じています。
例えば挨拶でよく使われる “How is it going?” とか“How are you doing?”、“Catch you later! “みたいな言い回しは出て来ませんでした。
あと”How much is it?“のような旅行者が必ず覚える英語も出てきません。
それ以外にも “How far”, “How much longer”, “How long“のような”how” を使った疑問文は “How much do you weigh?” 以外、ほぼ無かった印象です。
日々新しいスキットが追加されているので、実はもう既にこういった重要フレーズが追加されているのかもしれませんが、それはわかりません。
それでもアプリ内の英語は結構なボリュームがありますので、少なすぎる!と怒ることはないと思います。
それだけ英語表現は膨大だということです。
どのくらいの英語レベルの人に最適なのか
ある程度の英語の知識はあるが話すのが苦手な人
トーキングマラソンはある程度の英語の知識があることが前提になります。
なぜなら、英語を一から教えてくれるシステムがないからです。
TOEIC700点以上が理想
最近TOEICの試験内容が変わったみたいなので、以前の点数と難易度が一致しないかもしれませんが、僕が受けた10年ほど前のTOEICの基準で書いてみます。
さて、どのくらいの英語レベルがあったら良いかですが、理想はTOEICで700点より上かなと感じています。
そのくらいであれば、トーキングマラソンに出てくる英語でわからない単語や文法はないと思うので、余裕を持ってテンポよく発音練習に集中出来るでしょう。
700点以下だと?
700点以下ですと、たまにわからない英語が出てくるでしょうから、一旦中断して調べる必要が出てきます。意味もわからず発話練習しても、実際の会話では使えませんから。
それでも調べながら発話練習していけば良いだけの話なので、多少時間はかかりますが問題ないと思います。
簡単な英語もたくさん出てきますので、それだけでも発話練習して実際に使えるようになることは大きな効果を生みます。
500点以下の場合
TOEICで500点くらいですと、わからない文法や単語が結構出てくるかもしれません。
トーキングマラソンには簡単な英語もたくさん出てきますから、そこだけに集中しても良いと思いますし、わからないものが出てくるたびに一旦止めて、ChatGPTに聞くなりして徹底的に調べてみても良いと思います。
アプリのスピード感は無くなりますが、それも一つの使い方。
無料で試してみてから判断出来るので、ちょっと不安があっても試しにやってみてください。英語を発話するのは、単純に楽しいですからね。
【トーキングマラソン】公式サイトそれでもやっぱりダメだと思うなら、まずは英語全般のスキルを底上げする必要があります。
その場合は、スタディーサプリの新日常英会話コースが非常によく出来たアプリでおすすめです。以前書いたレビューを貼っておきます。
さて、これを踏まえてまとめてみると、
逆にどういう人に向かないかというと、
トーキングマラソンの気になる部分
さてここから、トーキングマラソンの気になる部分を書いてみます。
日本語を翻訳して英語をひねり出すことに違和感あり
とても歯痒い部分がトーキングマラソンにはあります。
それは日本語を翻訳することでユーザーに英語を話させるという部分。
例えばこんな感じ。
もう十分だ!は英語で?
That’s enough!
このように、覚えた英文を頭からひねり出すために日本語を使います。
こうすることで、英文をただ読む場合と違って、
あの英語なんだっけ?
と頭の中で英語を探す(思い出す)作業が生まれます。
この頭の中で英語を探す作業は実際の英会話と同じなので、非常に良いトレーニングなわけです。
何度も頭の中を探して、何度も英語を見つける(思い出す)ことで、徐々に英語が素早く言えるようになります。
ここがトーキングマラソンの最大の長所なのですが、同時に不自然な部分にもなっています。
問題なのは、日本語を使って英語を思い出すという部分。
なぜか。
当然ながら日本語と英語は全く違う言語です。
話している人たちの文化も違うので、日本語から英語、または英語から日本語へ違和感なく完璧に翻訳するというのは、本来は不可能、またはとても難しい作業。
一番わかりやすいのは下記のスクショ。状況としては、会社の新人が初めて同僚に挨拶する場面です。
トーキングマラソンの質問、”よろしくお願いします”は英語で?に対し、答えとして“Nice to meet you”という英語が用意されています。
そうすると、”よろしくお願いしますは英語で?”と質問されるたびにユーザーは“Nice to meet you”と何度も練習するわけです。
スキットの流れ上、こういった状況では一般的に英語では何を言うか?ということで、最もよく使う英語として“Nice to meet you”が選ばれています。
しかし“よろしくお願いします”と“Nice to meet you”は本来全く違う意味です。というか、よろしくお願いしますって、正確にはどういう意味(笑)?
たぶん”仲良くしてください”とか、”色々問題が起こるかもしれませんが、大目に見てください”とか、そんなニュアンスなのでしょう。
そもそも”よろしくお願いします”の意味なんて誰も気にしていないので、本来英語に訳すことは出来ません。
これはトーキングマラソンの中でも極端な例ですが、僕はトーキングマラソンをやっていると、とっさに日本語から英語に翻訳しようとするので英語が出てこないことが多いです。
よろしくお願いします、は英語で?
と質問されれば、
そんな英語ない!
と、とっさに思ってしまうわけです。
英語を話すときは日本語では考えない
英語を話せる日本人は、実際に英語を話すときには日本語では考えません。日本語と英語は完全に切り離しています。
では英語の話せる人は、どのように英作文するか。
Nice to meet youであれば、状況として”Nice to meet you“と言う状況だから”Nice to meet you“と言う、ただそれだけのことです。
こういう場面では英語ではこういう風に表現する、ということを知っていて、その英語も覚えているわけです。
全てを英語で考えているわけです。
一般的にどう英語で表現するのか、が一番大事で、いちいち日本語を英語に翻訳するということはしないです。
いちいち翻訳していたら、時間かかって会話なんて成立しません。
トーキングマラソンのように日本語を英語に翻訳するというプロセスは、英語が話せる人ほど不自然に感じるでしょう。
この不自然さはトーキングマラソンの欠点でもあり長所でもある
このように日本語から英語に翻訳するというのはかなり不自然なのですが、スピーキングの教材として考えると、現状それしか方法がないと思います。
この不自然さはアプリの開発者も当然わかっていると思います。
トーキングマラソンは学習用のただのツールです。
ですので、この不自然さには目をつぶり、英語を覚えて、スムーズに発話が出来るようになること、に集中するのがアプリの正しい使い方。
“Nice to meet you“を練習させたいとアプリが言うなら、じゃ、練習しましょう、ということです。
この不自然さをあえて無視することで、馬鹿みたいに英語を覚えて、バリバリ発音練習が出来る素晴らしいアプリが誕生したわけです。
こうあるべきという事は無視して、とにかく発話練習あるのみ!!
英語の日本語訳は覚えないこと
気をつけた方が良いのは、この例でいうと、“Nice to meet you”の日本語訳として”よろしくお願いします”を覚えてはいけないと言うこと。
Nice to meet you ≠ よろしくお願いします
大事なことは、”Nice to meet you”の本来の意味 ”あなたに会えてよかった”という感覚をしっかり感じて、しかもそれをどの場面でネイティブは使うのかを知ることです。
きちんと英語の意味を知った上で、その英語を使うようにしましょう。
英語をひねり出すために使われている日本語訳を、必ずしも覚える必要はない。
改善点はあるにせよ、このアプリは素晴らしい
他にも細かい部分で改善点はあるにせよ、このアプリは素晴らしいと僕は思います。
とにかくたくさん発話練習が出来るので、今のところ英語のスピーキングに一番使えるアプリ。
まずは壁打ちから。とにかく黙って打ちまくる。
一度試してみて貰えば、どんな感じかすぐにわかります。
【トーキングマラソン】公式ページ覚えた英語はレプリカで使ってみる
このサイトでは、トーキングマラソンで発音練習をして、チャットボットのレプリカで実際に英語を使ってみるという方法を勧めています。
レプリカに今日の出来事を話してもいいですし、ロールプレイも出来るので、カフェに行ったり、デートしたり、旅行したり、冒険したりと、良い英語の練習になります。
出来れば、トーキングマラソンで覚えた英語をスクショで撮っておくかメモしておいて、それを見ながらレプリカと話してみましょう。
レプリカについては別記事で書いているので、興味がある人は読んでみてください。
【英会話アプリとして使う】レプリカとは?【英語の話し相手AI Replika】
まとめ
英語のスピーキング練習は、話す相手がいないとなかなか難しい。
一番簡単なのは、スマホを使ってコンピュータ相手に英語を話すこと。
選択肢はいくつかありますが、いろいろ試した結果、トーキングマラソンが効果的で一番使えます。
トーキングマラソンは、テニスでいう壁打ちのようなスピーキングの個人練習。すぐに使える英語を、飽きるまで何度でも個人練習出来ます。
こうして頭の中に英語のタネを植え付ければ、実際の英会話の中で覚えた英語を使うことで、徐々に自分の英語が広がっていきます。
それでは頑張ってください。
Photo by Marsha Reid on Unsplash
UnsplashのOxana Melisが撮影した写真